厚生労働省は 6 月 12 日、職員間のコミュニケーションに使う Microsoft Teams チャット約 750 万件が削除されたと公表しました。運用委託先の東芝が 4 月 25 日にシステム更新作業の一環として削除済みファイル用の一時保管領域の設定を見直そうとした際、誤って通常使用していた保管領域の保存期間設定も書き換えてしまい、2023 年 1 月 4 日〜2025 年 10 月 29 日のチャットデータが完全に消失しました。

主なポイント

  • 削除規模は共同通信報道で約 750 万件。一部に行政文書に該当するチャットが含まれ、復元は困難
  • 漏えい・外部流出はなく、情報セキュリティ事案ではなく「データ消失事故」として扱われる
  • 東芝は「保存期間設定の調整は補助的な作業」と判断し、社内レビュー・ベンダー連携・テストを省略。結果として本番領域に影響が及んだ
  • 厚労省は再発防止に向け、管理プロセスの見直し、テスト方法と検証環境の整備を東芝に要求
  • 行政機関の SaaS 利用拡大に伴い、「設定変更の影響範囲レビュー」「テナント側バックアップ」「監査ログ保存」など運用ガバナンス強化を求める声が強まる契機に

出典: 厚労省、Teams チャット 2 年 10 カ月分が消失 東芝が作業ミス 一部は復元困難 (ITmedia NEWS)