Analog Devices (ADI) は 5 月 19 日、AI データセンター向け電源 IC を手掛ける米 Empower Semiconductor を全額現金 $1.5B で買収する確定契約を締結したと発表しました。Empower は GPU やアクセラレータの至近距離に配置する Integrated Voltage Regulator (IVR) とシリコンキャパシタを開発しており、ADI が進める次世代 800V AI ラック向けの高密度電源ポートフォリオを大きく補強する位置付けです。
主なポイント
- 取引総額は $1.5B、全額現金。クロージングは 2026 年下期を想定し、HSR 法に基づく独禁審査を経て完了する
- Empower はカリフォルニア州 Milpitas 拠点。プロセッサの直近に配置する IVR とシリコンキャパシタで電力ロスを抑え、高密度演算をサポートする
- AI データセンターでは 1 ラック当たり 120〜140kW へと電力密度が急上昇し、次世代では 200kW 超に達する見込みで、電源効率が新たなボトルネックに
- ADI は次世代 800V アーキテクチャ向け IVR を内製ラインに取り込み、Nvidia や Broadcom など主要顧客の Reference Design へ食い込む戦略
- 半導体業界全体で AI 関連電源 IC の M&A が活発化しており、ADI の動きは Texas Instruments / Infineon との競争圧力を高める